レースガイドが欲しかったのである。
昨年のガイドはざら紙であったが、今回はツルツル紙である。
パラパラとめくったらマラソンの招待選手の中に田中千洋があった。
2013年の神戸マラソンの優勝者で、それによる招待ということのようである。
ということは「田中希実(のぞみ)」がエントリーしてきているということか?
過去に2度、田中のぞみはここを走っている。
それは田中千洋が泉州マラソンの優勝者によるGCマラソン招待で、そのとき母親と一緒にきて、どちらも「4kmジュニヤダッシュ」の優勝を攫っている。
最初に走ったのは3年前で小学生である。
それが地元中学生をすべて退けての優勝ということである。
ジュニヤダッシュはGCマラソンの「おまけ」みたいなもんだが、これは衝撃的だった。
マックばかり行って、肥満予備軍になっているからだ、と私も少々ガッカリした。
一昨年は2kmダッシュからステップアップしてきた「Katrina Robinson カトリーナ・ロビンソン」が田中に挑戦したが、カトリーナは小学生。
中一ののぞみにはかなわなかった。
しかし、カトリーナは小学生でありながら中学生を抑えてオーストラリアンのトップに輝いている。
昨年は田中千洋が招待選手になれなかったためにのぞみは来なかった。
とすれば、カトリーナの独壇場。
このときの記録はのぞみが中一で出した記録に1秒遅れるだけのタイムで、年齢的にはほぼ互角の状態になっていた。
今年中三ののぞみと、中ニのカトリーナがどういう戦いをするのか、それが期待になった。
だが今日のレースで田中のぞみを探したがエントリーしていなかった。
もしかして14歳までという年齢制限にひっかかっていたのであろうか。
7月5日で15歳だとエントリーはできない。
スタートからカトリーナは意欲的に飛び出し圧勝。
総合5位、少女部門で優勝した。
二連覇である。
2位ははるか後ろ。
●Katrina Robinson カトリーナ・ロビンソン
来年は田中のぞみには完全にエントリー資格がないのでカトリーナの3連覇となることだろう。
幸運にして偶然なことに田中千洋さん親子に会場で会った。
「のぞみちゃんはでなかったのですか」
と尋ねたら
「日本でレースがあるので、今回はこの子(のぞみの妹)が走りました」
とのことであった。
日本で中学三年といえば受験などを控えてなかなか動きにくい年齢になる。
お父さんと3人であった。
私は初めて田中千洋さんと言葉をかわした。
【2kmジュニヤ・ダッシュ】
●「2Kmジュニヤダッシュ」の応援がすごい。
すごい数の応援である。
親子で走れるという面白みだろうか。
●2kmジュニヤダッシュのスタート風景
●2kmジュニヤダッシュ・スタートの最後のランナー:恥ずかしそうに
もしかしてこの父親はだし?
●2014 GCマラソン 2kmダッシュ ラストランナー あと250m
【4kmジュニヤ・ダッシュ】
●4kmジュニヤダッシュスタート:号砲の前に飛び出してしまったが、レースはそのまま続行。しばらく遅れて「ドン」
●4kmダッシュのバットガール
今日は前座で本番ではない。
なのにすごい人出。
普段の年なら閑散としているのだが。
なぜだろう?
ここ2,3年工事中であったオリンピックプールが完成したことで人が集まった、ということでもないと思うのだが。
夕方のテレビでは、その人出を3万人と言っていた。
少々オーバーだとしても、そんなふうに思えるくらいの人は集まったと思う。
これまでジュニヤダッシュのことなどテレビで取り上げることはなかったのだが、今年はスポーツニュースで取り上げている。
カトリーナ・ロビンソンがインタビューに答えていた。
えらく様変わりしている。
マラソンがブームとなって浸透しているとも思えない。
ただ、ファーストフードをやめて、運動しようというキャンペーンはここ最近テレビで見かけるようになった。
親が子どもの肥満に危機感を感じ始めているのだろうか。
子どもにどうこう言う前に親自身を何とかしないとはじまらないだろうに。
なにしろここの親は食事をまともに作らない。
見通しは暗い。
ファーストフードに対する危惧感はもっているようだ。
そこでファーストフードに対する食事として巷で流行っているのが「寿司」と「ヌードルショップ(そばや」)。
でもその前に、子どもにちゃんと運動をさせる習慣を植えこまねばなるまい。
体育大学でもつくって、正規の体育の先生を育成して、少なくとも小・中学校では専門の体育教育を普及させるようにしないといけないだろうと思うのだが。
なにしろ8歳から11歳の子どもの半分が肥満という社会である。
日本のように大学まで体育の授業があるのは、少々異常だが。
日本の場合は補助金獲得の手段になっているかもしれないが。
<< 明日はマラソン本番 >>
さて、明日は本番のマラソンである。
ガイドブックをみるそうそうたるタイムをもった選手が並んでいる。
だがここは南半球で、北半球だと夏場のレースになるので、通常は練習調整の一環として臨んでくるので、思ったほどにはタイムは伸びない。
また、ここは冬場だが暖かいのでそれも影響している。
そのため、男子ではなかなか2時間10分を切るランナーが出てこない。
女子もやっと昨年2時間30分を赤羽が20年ぶりに切ったといった状況である。
期待の川内優輝としては優勝というより、ここで何とか2時間10分を切ることが目標になるだろう。
女子は無理だろう。
暑さに強い吉田香織とか、スピード信条の赤羽有紀子とかいった安定したランナーがいない。
ときどき驚かされるのがハーフマラソン。
日本の実業団の選手が観光を兼ねて個人でやってくる。
もちろん優勝というわけにはいかないが、2位とか3位に入って、「この人、誰?」と首をひねることになる。
いろいろ予想を立てるのもレースの面白さのうちである。
●招待選手一覧(Race Guide)
田中千洋を招待選手として送り出した神戸マラソンのブースがマラソンエクスポの中にあった。
もらったパンフレットをコピーして載せておく。
【Gold Coast Airport Marathon:ゴールドコースト・マラソン】
田中希実は「2014年 全国中学校体育大会」に出場、1500mで優勝。
『
●田中希実(小野市立小野南中) 女子1500m優勝
2014年 全国中学校体育大会
』